乳頭腫の分類と病状

今日は珍しいタイプの乳頭のイボに遭遇。

米粒のような形のイボで、「rice-grain」と洋書では表記されています。

原因となる病原体は「牛パピローマウイルス」とされています。

牛パピローマウイルスはご存知の通り、様々な病状を示し、ウイルスの型もそれぞれ異なります。

写真のような症状の場合、牛パピローマウイルス5型(BPV5)が原因とされています。他にも初妊牛などの乳頭や皮膚にカリフラワー状のイボや過角化した腫瘍性のイボができる症状などは1型や6型が原因とされています。一方で潰瘍性乳頭炎などを起こすウイルスは牛ヘルペスウイルス2型とされています。

現在では遺伝子検査によって、新型牛パピローマウイルスとしてたくさんの型が鑑別されています。それぞれのウイルスに型があり、それぞれ病状が異なるため非常にややこしいですね。

ちなみに写真の病状は特に治療は必要ないとされており、3〜6ヶ月で自然治癒するようです(例外もあるそうですが)。しかし、牛群で流行している場合液体窒素」による凍結や、殺ウイルス剤(クロルヘキシジンなど)入りのディッピング剤の塗布を行う必要があるそうです。

以前、5型のイボを液体窒素を用いて凍結したことがあるのですが、ポロッと取れるわけではないので処置の加減が難しかったですし、あまりおすすめしません。

いずれにせよ、伝染するリスクがあるため要観察となりますね。

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