とても長かった…
今年の夏は。
6月中旬から例年より早く気温30℃を超える日が続いた。
飼料価格の高騰も重なり、今夏の乳量の低下は例年以上の損失となってしまったようです。
福岡でも何とかこの危機を乗り切ろうと、今年は「農畜連携」として耕種農家(畑作農家)と酪農家が協力して、自給飼料の作付面積大きく拡大してきました。
ところで、自給飼料の種類は北海道と福岡では大きく異なるんです。
縦に長い日本列島の場合、土壌や気候が大きく異なることが理由の一つとして挙げられます。
北海道などの北日本では、寒冷地に適した「チモシー」や、広大な土地を利用した「デントコーン」などが作られていますが
福岡では主に、「イタリアンライグラス」、「スーダン」、「飼料イネ」、そして少量の「デントコーン」が作られています。
9月6日朝、台風11号。
倒壊。
日本海側(北側)を通る台風は猛烈な勢力となってしまう…。
2回目の種まき後、秋に収穫する予定だった。
発育が順調過ぎたため、丈の高さが逆にあだとなってしまった。
さすがに茎が折れてしまった場所は実の成長は期待できないとのこと。また、あらゆる方向へ倒れているため、刈取りの際もひと苦労なのだそうだ。
デントコーン畑の横の「飼料イネ」。
こちらはビクともしていない様子。
食用米と比べて籾が少なく、丈が長いのが特徴とのこと。もう少し丈が伸びてくると、さすがに倒れてしまうそうだ。
本などにも「デントコーン」の収穫について、北海道と九州地方などとの比較が書かれています。
土壌の違いなどにより、面積あたりの収穫量は北海道に比べて、福岡はかなり少ないようです。福岡では2回収穫することでそれを補っているのですね。
また、台風の発生も成長には不利ともはっきりと書かれており、まさに今回がその例となってしまった。
最近では「子実コーン」「ルーサン」「飼料用大豆」「デントコーン」「飼料イネ」など様々な飼料について、自給飼料として推奨されている内容が見られます。(知識として大変勉強になります)
飼料価格の高騰が、自給飼料の面積拡大を後押ししているようです。
今回のケースのように、その地域で起こり得るリスクとリターン(実は、この農場の1回目の収穫では、豊作のため期待以上のリターンも得られていました。)を考慮した自給飼料の選択や、解決策が求められるようになってきているようです。
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