朝夕の寒暖差も大きくなり、いよいよ冬が来ましたね。今回は、来年の夏に向けた換気扇の設置について考えていきます。普段はホルスタイン種を飼育している農場対象に、暑熱対策の方法などを提案していますが、今回は、黒毛和種や交雑種の子牛と、繁殖和牛を飼育予定の農場で対策を提案したいと思います。
目次
換気と送風は異なるもの
普段、牛舎に設置している換気扇には換気と送風の2種類役割があります。
- 換気とは
- 部屋の両端2箇所の窓を開けた時に、風が通ることで空気が入れ換わり、室温が下がります。
- 広い牛舎では、換気扇によって冷たい空気を外から取り入れ、暖まった空気を外に出すことで、牛舎全体の温度を下げることができます。
- 空気の入れ換えにより、牛舎内の有害なアンモニアや病原体を少なくすることにもなります。
- 送風とは
- 直接牛体に風が当たることで、熱放散を促進し、体温を直接下げる。
- 牛体に直接当たる風速から - 6√風速 (m/秒) 度分 体感温度が下がると言われる。
牛舎構造



上の写真3枚は今回依頼の牛舎です。中央の換気扇は直下式となっており、手前の換気扇は中2階の仕切によって、天井が低くなっています。左右に取り付けられた換気扇は横断式であり、風は中央に向かって吹いています。換気扇の間隔は、中央が3~5mであり、横断式が5~7mほどでした。
換気と送風を両方得るためには
今回の牛舎の良い点と悪い点をまとめてみました。
良い点
- 中央の換気扇の間隔・台数が充実
- 牛舎周りの窓の開閉調節が可能
悪い点
- 中央1列では、送風として不十分
- 中央に向けた左右の換気扇が、換気の流れを阻害する
- 中2階により入口が上下に仕切られ、入口天井が低い
以上の良い点を活かしつつ、悪い点を改善することを目的として段階的に変更することとしました。
- 中央の換気扇を高さ3m(地面から中心までの距離)、5m間隔、傾き30度に変更
- 中2階の天井の低い箇所は傾き45度に変更 (低コストで実施可能)
- 下の写真の中央入口の左右の壁に外気を取り込む換気扇を設置(出口も同様で計4台)

和牛の子牛と繁殖ならこれくらいの換気や送風で可能だろうか?
極力コストをかけずにまずは実施。残りは、中央1列から2列に変更するか…
サイクロン(巨大扇風機)が購入できるなら、2台くらい中央に入れるだけでも十分かもしれない。幅も奥行きも十分に届く…
改善結果は後ほど報告。


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